ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

はてなダイアリーから移行。元は読書メモ、今はツイッターのログ置き場。

2008-01-01から1年間の記事一覧

Silbermond:Verschwende deine Zeit

あと少しで正月だというのに、論文のための勉強で部屋に引きこもっているのだ。家族は大掃除で忙しくしている中で、肩身が狭いのである。しかも、論文、ほんとに書けるのかどうかも、いまだ心もとない。 いくつかあって、ひとつはプロイスラーの『クラバート…

横浜美術館「セザンヌ主義」展

横浜美術館で開かれている「セザンヌ主義」展を観に行く。このところ、横浜づいている。 セザンヌと、セザンヌに影響を受けたといわれる画家たちの作品がテーマごとに並べられている。展覧会の副題が、「父と呼ばれる画家への礼賛 ピカソ・ゴーギャン・マテ…

マンガを読む日々

・月曜日 今年最後の授業を終えて、娘を学童保育に迎えに行き、夕飯にはまん丸のハンバーグを作ってふたりで食べる。夜、業田良家『新・自虐の詩 ロボット小雪』(竹書房、2008年8月)を読む。 初めは4コマ漫画の形式で、次第に(1ページ8コマを基本的に守り…

ドイツ・Volkachのドイツ児童文学アカデミー

ドイツはフランケン地方に、Volkachという町がある。ワインでも有名なこの町に、「Die Deutsche Akademie für Kinder- und Jugendliteratur」が拠点を置いている。 機関誌として「Volkacher Bote」を発行しており、2003年の82号から2007年の86号まで、ネット…

アンティーク クリスマスグッズ展 若林ひとみコレクション を見に行った

神奈川県民ホールのギャラリーで、ドイツ語の作品を中心とした児童文学翻訳家であり、文京区議会議員でもあった若林ひとみさんが蒐集したクリスマス・グッズを展示する催しが開かれている。関東学院大学の創立125周年を記念する行事のひとつ。関東学院大学の…

ミカエル・ウスティノフ『翻訳 −その歴史・理論・展望』(白水社[文庫クセジュ930]、2008年11月)

原書は2003年刊。 「翻訳論」と呼ばれる分野に関するハンドブックである。 目次を挙げる。 第一章 言語の多様性、翻訳の普遍性 第二章 翻訳の歴史 第三章 翻訳の理論 第四章 翻訳の作用 第五章 翻訳と通訳 第六章 翻訳の記号 訳者の言うとおり、もとがフラン…

ドイツ語メモ

今日読んでいたものからのメモ。・Wenn man vom Teufel spricht,... sagt man, wenn zufällig eine Person erscheint, über die man gerade mit jemendem gesprochen hat. 日本語で言えば、「噂をすれば影(がさす)」。 (Redensarten-Index http://www.rede…

西原理恵子2冊。

『毎日かあさん5 黒潮家族編』(毎日新聞社、2008年12月)と、 『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(理論社、2008年12月)。毎日かあさん 5 黒潮家族編作者: 西原理恵子出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2008/12/15メディア: 単行本購入: 19人 クリ…

Christian Duda (Text), Julia Friese (Illustration): Alle seine Entlein (Bajazzo Verlag, 2007)

今年のドイツ児童文学賞の、絵本部門にノミネートされた作品。 主人公は、キツネのKonradとアヒルのRorenz。コンラートとローレンツ、である。遊びであると同時に、内容を暗示するネーミング。 腹をすかせたキツネのコンラートが、卵を抱いているアヒルママ…

橋本治と内田樹と高橋源一郎とおじさん

『橋本治と内田樹』(筑摩書房、2008年11月)を読む。橋本治と内田樹作者: 橋本治,内田樹出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/11/27メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 37回この商品を含むブログ (50件) を見る寝る前の本としてちびちびと読んでいたら…

Wilhelm Busch und die Folgen(EGMONT, Ehapa Comic Collection, 2007)

『マックスとモーリッツ』でおなじみのヴィルヘルム・ブッシュの、今年は亡くなってから100年目にあたる。ドイツではさまざまな催しが開かれたようだ。 エアランゲンの市美術館では、5月4日から8月3日まで『ヴィルヘルム・ブッシュとその後継者たち』展が開…

谷岡剛史『チェコへ、絵本を探しに』(産業編集センター、2008年11月)

チェコへ、絵本を探しに (私のとっておき)作者: 谷岡剛史出版社/メーカー: 産業編集センター発売日: 2008/11/01メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (6件) を見る「チェコ」と「絵本」。この2つの単語が並んだだけで、なんとなくドキドキ…

横浜トリエンナーレに行ってきた

いろいろあって最終日にようやく見てきた、横浜トリエンナーレ。 まずは新港ピア会場へ。 入り口からはいると、いきなりヨナタン・メーゼの作品が。危険な香りがする。これは公開パフォーマンスの「残骸」らしい。 実は体調が悪くて、おもしろそうなのもあっ…

マンガばかり読んでいるんじゃないけれど

でもマンガばかり読んでいるような気もする。 ・竹富健治『鈴木先生 6』を読む。鈴木先生 6 (アクションコミックス)作者: 武富健治出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2008/11/28メディア: コミック購入: 3人 クリック: 18回この商品を含むブログ (71件) を見る…

つげ義春とやまだないと

筑摩からつげ義春全集が出ていて、揃えたいと思いつつ、手を出しかねていたのだ。 買えば全九巻を一気に読むだろう。それに精神的に耐えられるか? ということもあった。たまに短編をひとつふたつ読むのならいいんだけど。 それはそれとして、筑摩であるから…

飯田道子『ナチスと映画 ヒトラーとナチスはどう描かれてきたか』(中公新書、2008年11月)

「新書」の持つ役割は最近だいぶ拡散してきているけれど、ある分野なり項目なりについてクリアな見取り図とそこからどう調べて行けばよいかの道しるべを示してくれるもの、というのがまずは基本にあるんじゃないか。 それを読めば、まずわかりやすい地図が頭…

池内紀『富の王国 ロスチャイルド』(東洋経済新報社、2008年12月)

本屋で経済書の棚を何気なく見ていたら、なんだかやけにカラフルな、しかしちょっと気味悪い感じの表紙が目に入った。 [rakuten:book:13087040:image] 明らかに周囲から浮いている。よく見れば、しりあがり寿の絵だ。タイトルは『富の王国 ロスチャイルド』…

岩田規久男『景気ってなんだろう』(ちくまプリマー新書、2008年10月)

定額給付金。あれだけ騒いで、どうなったんだ。 政局よりも経済政策が優先だと言いいながら、結局内閣はろくな政策も打ち出さずに死に体になっているじゃないか。 アメリカでは「イエス・ウィー・キャン」とか言ってとりあえず前向きなメッセージを政治が発…

黒田硫黄2冊

家族で外出、遊びに行こうという予定だったのが、いろいろあって中止、家で過ごす。 娘の風邪、回復してきた。まだ咳は続く。なにやらずっと工作してる。たまにくっついてくる。 今日は独検の試験日だ。学生たち、がんばっているだろうか。 勉強や仕事関係の…

細谷亮太・真部淳『小児がん チーム医療とトータル・ケア』(中公新書、2008年11月)

仕事上の必要があって小児白血病とその治療の実際について調べていたんだけれど、非常に簡単な解説か専門的で難しい本のどちらか、で、なかなかピンとくるのがない。 というところに、新書で登場。さっそく買って読む。 正直言って、小学生の親としては、こ…

内田樹『街場の教育論」(ミシマ社、2008年12月)

内田樹の、大学院での講義録をもとにした『街場の・・・』シリーズ最新刊。今回は「教育」がテーマである。街場の教育論作者: 内田樹出版社/メーカー: ミシマ社発売日: 2008/11/15メディア: 単行本購入: 21人 クリック: 114回この商品を含むブログ (128件) …

高橋源一郎『いつかソウル・トレインに乗る日まで』(集英社、2008年11月)

いつかソウル・トレインに乗る日まで作者: 高橋源一郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/11/05メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (33件) を見るオビの惹句は、「著者初の、そして最後の超純愛小説」。見ての通り、表紙もおしゃれ系写真…

疋田智『自転車の安全鉄則』(朝日新書、2008年11月)

自転車買おうと500円玉貯金しています。 自転車ツーキニストこと疋田智の本も読んで準備してます。 この本は行政の自転車政策に対する提言。 確かに、最近の自転車、無法状態だ。 歩道を歩いていて、前から来たすごいスピードの自転車をよけると、後ろから来…

寺澤盾『英語の歴史』(中公新書、2008年10月)

「東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻准教授」であるところの、英語史の専門家による英語史ハンドブックである。 ドイツ語の授業で、英語だとこうだけどこれはどういう歴史的経緯でこうなっている・ドイツ語と違っているのだろうなあ、なんて学生…

町山智浩『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』(文藝春秋、2008年10月)

アメリカに住みながら映画評論、アメリカに関する時事的コラムを執筆している町山智浩の、最新コラム集。アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない (Bunshun Paperbacks)作者: 町山智浩出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/10/09メディア: 単行本…

古川日出男と望月峯太郎

タイトルのふたりに関連性はありません。 ・・・古川日出男、『聖家族』読もうと思って買ってきて、その前につい『ベルカ、吠えないのか?』読み返しちゃった。持って出た本を途中で読んでしまい、ではと入った本屋で文庫版を思わず買った(文春文庫)。だっ…

Grimm/Susanne Janssen:Hänsel und Gretel (Hinstorff,2007)

今年度のドイツ児童図書賞、絵本部門を受賞した作品。グリム童話のなかでももっとも知られたもののひとつである「ヘンゼルとグレーテル」を現代的な絵本に仕立てた。挑戦的で意欲的な作品だと思う。 冒頭、「Vor einem grossen Walde 大きな森を前にして」と…

昼下がりの児童文学

月曜日。 ずっと良くなかった体調が少しずつ回復、食欲も少しずつ戻ってきた。 午前の授業を終えて、喫茶店でプラーザのマダームたちの中に混じって昼のスープセット(ミネストローネ、パンとサラダ、コーヒー)などを食す。スープは少し塩辛い。 ベテランの…

「ググる」をドイツ語で言うと?

今読んでいるドイツの小説の中に、こんな文が出てきた。 Ich schrieb die Wörter raus und googelte sie am Mittag im Internetcafé. 単語を書き出しておいて、昼にインターネットカフェでググってみた。 それから、 Ich habe die Webseite noch einmal extr…

大塚英志『ストーリーメーカー 創作のための物語論』(アスキー新書084、2008年10月)

ストーリーメーカー 創作のための物語論 (アスキー新書 84)作者: 大塚英志出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2008/10/09メディア: 新書購入: 29人 クリック: 251回この商品を含むブログ (74件) を見る著者肩書きは「神戸芸術工科大学教授…