ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

はてなダイアリーから移行。元は読書メモ、今はツイッターのログ置き場。

2009-01-01から1年間の記事一覧

「たくさんのふしぎ」販売中止についてのメモ

児童文学と出版に関する出来事であるので、ここにメモしておく。 福音館書店は、「たくさんのふしぎ」2010年2月号『おじいちゃんのカラクリ江戸ものがたり』(太田大輔文・絵)を、ある小児科医の抗議をきっかけとして販売中止、回収するという発表をした(2…

本田和子『それでも子どもは減っていく』(ちくま新書、2009年11月)

「児童学」という分野の第一人者、本田和子の新しく出た新書を読む。それでも子どもは減っていく (ちくま新書)作者: 本田和子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2009/11/01メディア: 新書購入: 2人 クリック: 21回この商品を含むブログ (10件) を見る 「少子…

メアリー・ノートンとジェイムス・クリュス

『床下の小人たち』の続き。 メアリー・ノートンと同時代のドイツの児童文学作家にジェイムス・クリュスがいる。『床下の小人たち』が書かれた1952年にデビュー、4年後の1956年、『ロブスター岩礁の灯台』Der Leuchtturm auf den Hummerklippenを発表。プロ…

ジブリ来年夏の新作はThe Borrowers!

昨日かおとといのニュース、スタジオジブリの来年夏公開の新作アニメは、メアリー・ノートン『床下の小人たち』が原作、とのこと。ほほう! タイトルは『借りぐらしのアリエッティ』。公式ホームページもできていた。 http://www.karigurashi.jp/ 脚本が宮崎…

新聞より

新聞で、いくつかドイツ関係の記事をみつけたので、メモ。 日経新聞朝刊の最終面文化欄、「赤ずきん絵本十選」という連載が昨日から始まっていた。「十選」だから、10回続くのだろう。板橋区立美術館学芸員の松岡希代子という方の執筆。 昨日は1800年刊の、…

読みかけ大臣

さまざまなプレッシャーがかかり、読書のペースがめちゃくちゃになっているのである。逃避行動なので、きちんと読みたい本には手をつけられず、場当たり的な読書かつ読みかけのものばかりがたまっていく。読んでいる途中でいったんやめて仕事などして、さて…

PC&Mac

デスクトップのPC(Dell、XP)がこのところおかしな動きをするし、動作がだいぶ遅くなって使いづらくなってきた。ので、買い替えることにして... iMacを買ってしまったのであった。 昨日仕事帰りに渋谷のアップルストアに行って、今晩届いた。これもiMacから…

市川春子『虫と歌』(講談社、2009年11月)

あちらこちらで名前を見る、市川春子の作品集『虫と歌』を近所の本屋で見かけたので、買ってきて読んだ。虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC)作者: 市川春子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/11/20メディア: コミック購入: 59人 クリック: 1,409回こ…

かっこいいもの

平山郁夫が亡くなった次の日、朝のテレビで小倉智昭が、平山の絵の値段は1号いくらいくらで、亡くなったことでさらに値段が上がるだろう、画商の方々は手に入れようと必死なのでは、などというようなことを言っていたが、そうかなあ。 逆に、早く今の値段で…

渡辺公三『闘うレヴィ=ストロース』(平凡社新書498、2009年11月)

10月30日に、レヴィ=ストロースは亡くなった。100歳である。知的にも身体的にも傑出していたのだなあ。 内田樹のブログに、レヴィ=ストロースの同時代には、 アルベール・カミュ、ジャン=ポール・サルトル、シモーヌ・ド・ボーヴォワール、モーリス・メル…

フィガロジャポン、2009年12月5日号はロマンティック街道の特集

なのである。 「幸せいっぱい! ドイツの旅 ロマンティック街道へ。」と銘打って、ヴュルツブルク、ローテンブルク、ディンケルスビュール、フリードリッヒスルーエ、アウクスブルク、フュッセンが紹介されている。30ページほどの分量なので、それほど盛りだ…

のだめとよつばと

今日はたまたま午後の授業が休講になり、昼過ぎに帰宅。やるべきことはあるが、体調不良につき休養を優先するのである。この間もそう書いた気がするが気のせいだろう。マンガを二冊買ってきて読む。 のだめカンタービレ(23) (KC KISS)作者: 二ノ宮知子出版社…

ベンノー・プルードラ『氷の上のボーツマン』(岩波書店、2009年11月)

氷の上のボーツマン作者: ベンノー・プルードラ,ヴェルナー・クレムケ,上田真而子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/11/14メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る 好きな作家プルードラの、1959年の作品。原題は"Bootsman au…

トーマス・ルフ

「アサヒカメラ」に連載されている「連載鼎談 今日の写真2009」は、写真評論家の倉石信乃と写真家のホンマタカシが毎回ゲストを一人迎えて、新しい写真展や写真集について語るという企画だが、12月号のゲストはトーマス・ルフ。 トーマス・ルフはいわゆるベ…

加藤秀俊・前田愛『明治メディア考』(河出書房新社、2008年12月)

明治メディア考作者: 加藤秀俊,前田愛出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2008/12/11メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 10回この商品を含むブログ (12件) を見る 最初に単行本としてでたのは1980年(中央公論社)、ぼくはその3年後に中公文庫になった…

スティーブンスン『ジーキル博士とハイド氏』(村上博基訳、光文社古典新訳文庫、2009年11月)

ジーキル博士とハイド氏 (光文社古典新訳文庫)作者: ロバート・ルイススティーヴンスン,Robert Louis Stevenson,村上博基出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/11/10メディア: 文庫 クリック: 8回この商品を含むブログ (13件) を見る言わずとしれた、「ジキ…

イモムシケムシ!

Monika Lange/Ingo Arndt:Geheime Welt der Raupen(Sauerländer, 2008)・・・モニカ・ランゲ/インゴ・アルント『イモムシ・ケムシのひみつ(の世界)』。今年度のドイツ児童図書賞の、実用書部門にノミネートされていた作品である。虫好きな娘に見せようと思っ…

ディランとノラ・ジョーンズ

今日は寒かった。12月半ばの気温とのこと。今年初めてコートを着ていく。コートはすてきなのだ。ポケットに文庫本が入るんだもの。荷物はリュックだから、駅のホームで電車を待っているときも、ポケットから文庫本出してすぐ読める。さっそく今日は光文社古…

今日の日記

10時半より大学でドイツ語初級の授業。 今日は11月9日である。ので、もちろんドイツにおける「11月9日」について話をする。 1918年11月9日、いわゆる「ドイツ11月革命」。1871年のドイツ帝国成立(明治4年だ)、そのドイツ帝国がおこした第1次世界大戦、その…

Rammsteinを初めて聴いた

近所のHMVでラムシュタインの新譜"Liebe ist fuer alle da"(輸入盤)を見つけ、買ってきた。日本版も12月にでるらしい。アメリカでも大人気のバンド。 超過激な、発禁的PVが話題となっていたラムシュタイン。確かに過激な歌詞ではあるけれど、音楽的な…

森薫『乙嫁語り 1』(エンターブレイン、2009年10月)

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)作者: 森薫出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2009/10/15メディア: コミック購入: 59人 クリック: 1,445回この商品を含むブログ (434件) を見る前作『エマ』ではイギリス・エリザベス朝を描いた森薫が、こんどは中央アジア…

川上未映子『ヘヴン』(講談社、2009年9月)

恥ずかしながら、川上未映子を読むのはこれが初めてである。ぐいぐいと読まされた。ヘヴン作者: 川上未映子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/09/02メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 271回この商品を含むブログ (237件) を見るこれは、読者に対して…

中村真人『素顔のベルリン 過去と未来が交錯する12のエリアガイド』(ダイヤモンド社、2009年10月)

素顔のベルリン 過去と未来が交錯する12のエリアガイド (地球の歩き方GEM STONE)作者: 中村真人出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2009/10/03メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 38回この商品を含むブログ (16件) を見る今日は肌寒い一日だった。ど…

金原ひとみ『憂鬱たち』(文藝春秋、2009年9月)

帯に「『蛇にピアス』から6年」とある。その間コンスタントに作品を発表している金原ひとみは、りっぱに「作家」をやり続けている。これはたぶん初めての短編集ではないだろうか。といっても連作形式の作品であり、いわば変奏曲風の仕立てとなっている。 7編…

視線を感じた

娘のクラスは学級閉鎖になってしまった。楽しみにしていた週末の授業参観も中止となった。みんな何ごともなく治りますように。 大学はこの時期どこも大学祭である。今日の授業も休みだが、補講のため出向く。 キャンパスでは祭りの準備。野外の仮設舞台では…

シュトゥットガルトのクラインガルテン

NHK教育テレビで、「趣味の園芸 やさいの時間」(ヒデキが畑を作って野菜を植えている番組、講師は藤田智、へんな先生)と「趣味の園芸 ビギナーズ」という番組がある。そのテキスト11月号に、「キッチンガーデン探訪」というコーナーがあって、今回は「…

週末の夜、マンガで一息

金曜の夜、やれやれ一週間が終わった、と帰る途中で本屋に寄ると、コミックスのコーナーにいろいろと新刊が。3冊買って、寝る前にだらだらと読む。 いやその前に録画しておいたNHK「BSマンガ夜話」の『もやしもん』の回を見た。昨日の『リストランテ・…

ヴィジュアル系ベルリン本2冊。

ベルリンを紹介する、おしゃれ写真中心のA5版サイズの本を、2冊見つけて購入。 ひとつは、見市知『ベルリン 東ドイツをたどる旅』(産業編集センター、2009年9月)。ベルリン―東ドイツをたどる旅 (私のとっておき)作者: 見市知出版社/メーカー: 産業編集…

かけがえのない、ありふれた一日

娘とふたりで留守番の休日。近所のパン屋に3時のおやつを買いに行く。そこのスコーンが娘のお気に入りなのだ。なんということのない時間、いつもの一日。しかしそこでカメラを構えると、なんということのない時間、いつもの一日、というフレーズが意識のなか…

GANTZはドイツで作られていた

ドイツ語情報。 ここを読んでくださっている方々のほとんどにはなんのことやらわからないと思うけれど、奥浩哉『GANTZ』の最新刊である27巻。GANTZが作られていたのはドイツであった。 300話から302話はベルリンが舞台で、登場するドイツ人がやけにちゃんと…