GANTZはドイツで作られていた
ドイツ語情報。
ここを読んでくださっている方々のほとんどにはなんのことやらわからないと思うけれど、奥浩哉『GANTZ』の最新刊である27巻。GANTZが作られていたのはドイツであった。
300話から302話はベルリンが舞台で、登場するドイツ人がやけにちゃんとしたドイツ語をしゃべっている(ドイツ人なのだからあたりまえなのだが)。たとえば、
CNN und BBC waren auch bis gerade da um zu recherchieren. Die waren auch ziemlich aufgeschmissen.(ノンブルがないのでページ数がわからない)
するとドイツ人通訳が、
今マデ CNNトBBCモ 取材ニ来マシタ 彼ラモ困ッテ イマシタ
と。aufgeschmissen、あるいは不定詞のaufschmeissenは、クラウン独和には出ていないレベルの単語だ。
週刊連載だったと思うが、こういうのを準備するのは時間がかかるはず。ふつうはもにょもにょとごまかすところだけれど、たしかにPCを使ったこのリアルな絵柄でそれをやってしまうと、リアリティがおおいに削がれる。作者は自分のやりたいことを、エネルギーを使って大いにやっている、ということがよくわかる。
ネットで調べたら、GANTZというのはロボコンの「ガンツ先生」からとった、とのこと。ではそのガンツ先生という名前はなにに由来するのだろう。ドイツ語のganzとはつづりが違う。ロボコンのほうもGANTZというつづりなのだろうか。
ドイツ語版は5巻ほど出たあと、中断しているようだ。こういう暴力性満載のマンガはドイツではちょっと厳しいかも。