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高橋康典『マイスターのドイツビール案内』(2007年8月、幻冬舎ルネッサンス)

 ちょっと前に、やれやれ金曜日だ、と一息ついたばかりだと思っていたら、気がつくともう金曜日になっているではないか。2、3日ほど気絶していたとしか思えない。40歳を過ぎると、人生早送りなのか。
 さて、アルコールは弱いのだが、ドイツビールの本は楽しく読むのだ。

マイスターのドイツビール案内

マイスターのドイツビール案内

 著者は日本で地ビールの会社に勤めたあと、ドイツに渡って醸造所で研修を受け、マイスター学校に通って「ドイツ手工業会議所認定ブラウ&マルツマイスター」の資格を得た人。前半は研修の日々とドイツのビールを紹介。後半は私立のマイスター学校(デーメンスマイスター学校)での体験記である。
 なにしろマイスターが書いた本であるので、よくあるドイツビール紹介よりも、はるかに詳しい。細かな味の違いとそれを決定する成分、麦芽やホップ、水といった原料の詳しい説明、製法、使用する機器とそのメンテナンスの仕方の解説など、専門的なことが素人にもわかりやすくまとめられている。
 体験記だからこそ、ドイツにおける「マイスター」という制度のあり方が具体的によくわかる。著者のビールへの愛も、伝わってくる。読んでいて楽しい。