ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

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何冊かの雑誌

河出書房新社「文藝 2009年春号」。
柴田元幸の特集である。柴田元幸の訳すものは、作品選択にはけっこうクセがあるし(ポール・オースターはそんなにおもしろいか?)、最近はブランド化しているのをどう考えるかということもあるけれども、やっぱりおもしろいし読んじゃう。レベッカ・ブラウンとか。
高橋源一郎との対談。かみ合っているようないないような。春に共著がでるのだとか。あと、古川日出男岸本佐知子による「インタビュー」。
すごいのは、「書き出しで読む『世界文学全集』英米編」という企画。16編の著名な英米文学の古典の「書き出し」だけ、見開き2ページ分訳す、というもの。ヘンリー・ジェームズの『ねじの回転』とか、ヘンリー・ミラー『北回帰線』、スターンの『トリストラム・シャンディ』など、けっこういい感じ。


・「月刊モエ 2009年2月号」。
巻頭大特集として、「決定! 第1回 MOE絵本屋さん大賞」。えーと、絵本屋さん大賞って・・・。リスベート・ツヴェルガーを紹介するページがあったのもあり、ついうっかり買ってしまった。
第1位は湯本香樹美/酒井駒子『くまとやまねこ』(河出書房新社)かあ。ううむ。6位に長谷川義史が。
文学賞」という項目の4位に、ヴォルフ・エァルブルッフ『死神さんとアヒルさん』(三浦美紀子訳)が入っている。2008年のドイツ児童図書賞の絵本部門にノミネートされていたやつだ。『くまとやまねこ』もそうだが、「生と死」をテーマとするものを、子どもはどう読むのだろう。大人には受けるだろうけれど。エァルブルッフはけっこう日本で翻訳が出ている。あまりいいとは思えないのだけれど。
ツヴェルガーは『不思議の国のアリス』と『オズの魔法使い』が翻訳されたそうだ(BL出版)。欲しい。


・「サライ 2009年1月22日号」。
特集は文楽。ちょっと理由があって、文楽を観て(聴いて)みたいなと思っていたところに、タイムリーに出たので、購入して読んでみた。
わかりやすい解説です。でもまずは観てみないと始まらない。
人形、公演のたびにあらたに化粧をして、鬘を取り替えるんだって。