吉原高志・吉原素子『聞いて読む 初版グリム童話』(白水社、2010年3月)
- 作者: 吉原高志,吉原素子
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2010/03/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 22回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
その「初版」(1812年第1巻、1815年第2巻)の全訳が、やはり白水社から刊行されているのだが、
- 作者: ヴィルヘルム・カール・グリム,ヤーコプ・ルードヴィヒ・グリム,吉原素子,吉原高志
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2007/11/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- クリック: 10回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
収められているのは、
かえるの王さままたは鉄のハインリッヒ
・・・『グリム童話集』第一話
ラプンツェル ・・・妖精物語から昔話へ
ヘンゼルとグレーテル ・・・悪い母親はみんな継母?
いばら姫 ・・・三人のねむり姫
白雪姫 ・・・白雪姫はどうやって生き返ったか?
千匹皮 ・・・近親相姦の昔話?
子どもたちが屠殺ごっこをした話 ・・・うそのような本当の話
巻頭にある「グリム童話への手引き」は20ページ足らずではあるが、グリム童話というものの概略を知るために格好の解説となっている。
ドイツ語にはちゃんと注もついているし、日本語訳と解説を読むだけでも十分楽しめる。
白雪姫なんて、版によって生き返りかたがぜんぜん違ってて、とてもおもしろいのです。
著者・訳者の吉原夫妻は我が恩師。かつてのグリム童話ブームのきっかけとなったのが、お二人の訳した初版グリム童話集だったのだ。