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フェスティバル/トーキョーの評が載っている雑誌を購入

ドイツ語圏の文学・文化研究というところにちょっとぶらさがって生きているわけだけれど、そのなかで演劇というジャンルを専門として選ぶというのは・・・よっぽど好きでないと、と思って躊躇するところがあるのだ。
あるいは、体力が必要。なにしろ、観に行かないとはじまらない。
体も心もひ弱なぼくには、ちょっと無理かな、と。
このところ毎年のように日本に来ている、評判の劇団「リミニ・プロトコル」も、結局観に行っていないしね。
日本の劇団でも観に行きたいものはたくさんあるけど、日々こなすべきことをこなすことに精一杯で、このところ、なかなか足を運べない。
昨年始まった演劇・パフォーマンス・フェスティバルたる「フェスティバル/トーキョー(F/T)」だって、おもしろそうなのがたくさんあって、興味関心は大いにあったのに、スルーしてしまったのだった。
というところで、ぶらぶらと町田のリブロを冷やかしていたら、F/Tの観劇記が載っている雑誌を見つけ、購入。「トーキングヘッズ叢書No.41」。

TH no.41 トラウマティック・エロティクス (トーキングヘッズ叢書 第 41)

TH no.41 トラウマティック・エロティクス (トーキングヘッズ叢書 第 41)

以前からその存在は知っていたものの、買ったのは初めてだ。ちょっと怪しげな、サブカル系というか、アングラ・アート系というか、そういう雑誌。今号の特集は、「トラウマティック・エロティクス」。絵画、人形、写真、演劇やダンス・舞踏、小説などなど、これでもかと盛りだくさんの内容である。
F/Tに関しては、飴屋法水演出の「4.48サイコシス」、黒田育世BATIK、ソチエタス・ラファエロ・サンツィオの『神曲』三部作、庭劇団ペニノ維新派、グルーポ・デ・フーアが、かなり詳しく紹介されている。
評者は、それらに共通するものとして、精神的な病(トラウマ)、身体へのフェティシズムがある、と言う。ふうむ。
あと、巻末近くのパフォーマンス紹介の欄に、リミニ・プロトコルについての観劇(?)記が。観客は長距離トラックの荷物となって運ばれていくのである。こちらはトラウマやフェティッシュではなく、社会と人の関わりに重点が置かれている。
「指輪ホテル」の羊屋白玉インタビューもあり。いまや世界的に活躍している、観てみたいがまだ観ていない芝居なのだ。