ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

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die Prinzen: Die neuen Männer

アマゾンをいろいろ物色していたら、ついdie Prinzenの新作(昨年発売)までポチッとしてしまった。しかも今年の2月に出たプレミアム・バージョンだ。一昨日届いた。

Die Neuen Manner

Die Neuen Manner

 統一後に大ブレイクした彼らだが、そしてドイツにおけるワールドカップオリバー・カーンの歌を歌って日本でもちょっと名前の知られた彼らだが、最近はあまりヒット曲はないようす。
 このプレミアム・バージョンは2枚組。1枚はアカペラ版。
 勉強のかたわら聞いていたのだけれど、歌詞がクリアに聞こえる曲づくり・歌い方なので、読書のお供にはちょっと不向きである。
 "Frauen sind die neuen Männer"は、今じゃ女が男と同じになっちゃった、どこに違いがあるのかわからん、という歌。カネも持ってるしクルマをぶっとばすしセックスのあとはそそくさと出ていくし戦争はするしヤクは売るし・・・。
 ドイツ語講読の授業でSilbermondの"Symphonie"の歌詞を読んで、そこに出てきたnicht's mehrという言い方(書き方)に注目してBastian Sickの"Der Dativ ist dem Genitiv sein Tod"から"Deutschland, deine Apostroph's"の章を、先週読んだ。Anglizismusの一例、ということでそのことについて話をしたのだった。
 そしたら、このアルバムに"Be cool speak Deutsch"という曲があって、ちょっとおかしかった。こんどの授業で紹介しようっと。
"damit fahr'n sie stressfree zu ihrem Meeting im First Class Businesszug /
danach chillen sie in der Lounge... oh das klingt ja gut"
 ラストの2曲、"Angst, dass du gehst"と"Biste dabei"はしっとりと歌っていて、よい。
 ところでSickの本のタイトル、ちゃんと訳せる学生が何人もいて、さすがすごい。Tod des Genitivsではなくてdem Genitiv sein Todとすることで、2格の代わりに3格がのさばってきているというタイトルの意味をまさに「実践」しているのである。seinはGenitivを受けているのだが、こういう言い方は古くからあるらしい。南部で使われているようだ。