頭の中の引き出しが
- 何段も外れて落ちて中身がぐずぐずになっている状態なのだ。何冊もの本を並行して読んでいる状態になり、授業や講義の準備もひとつひとつが中途半端。もう本や雑誌を読み散らしているような年齢ではないのだが。こういうときはもちろん目の前にあるものをこつこつと片付けていくしかない。
- 今日の朝日新聞朝刊、吉田秀和の「音楽展望」。文章のあまりの心地よさと自在さと内容の深みとで、何度も読み返した。あの分量で、シベリウスの協奏曲がどのような作品なのかを伝え、演奏家の音楽との向き合い方の、そのあり方と時代的な制約・変化とについて伝え、吉田秀和自身の生きてきた時間を伝え、最後にそれらすべてが、「まわりのさまざまの事情の変化」のゆえに、個の力を超えたところで実現されてしまっていることを語る。
- それ以外の記事のレベルの低さに呆然。「合意」の内容が政権を取ったころからの既定路線だったことを、今になってしれっと書く。「現実的な選択肢は、辺野古への移設しかない」と一面に書くのなら、沖縄の人々に向けて、今はこらえてくれ、とも書かねばならぬはずだ。社説で「公約の破綻」を批判して「政治責任は限りなく重い」と書くのなら、基地移設を引き受けようとしない「本土」の人間や代替案に同意しないアメリカについても筆をさくべきだ。
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- iPadはどのタイミングでどれを買うか思案中。