モノ・マガジン NO.622（ワールドフォトプレス）

ああ、ばたばたして紹介しないでいるうちに、次の号が出てしまった･･･。
「モノ・マガジン」の622号、メインはWindows 7についてなのだけれど、「特集」として「ドイツデザインの力」という記事が載っていたのである。
構成・文は早稲田大学の原克氏。ご存じの方なら、「おお･･･」と思うだろう。
30ページの、力のこもった特集なのだ。
紋章、黒い森、見本市、炭鉱、ソーセージにビール、マイスター、機関車・エンジン・飛行機・自動車、近代衛生学、キッチン、インスタント食品、「暮らし」と「理性」、笑い、サッカー、などなど。
そのようなトピックを、徹底的に「モノ」で語らせていくのである。
例えば黒い森は森林伐採機械や電気のこぎりの写真。ソーセージやビールではさまざまな製品の写真がずらりと並んでいるし、精肉工場の図版まである。とても紹介しきれない。
形態の中に思想を読む。ドイツの近代を形作ってきた「モノ」たちの、考現学。おもしろい。