徳永康元『ブダペストの古本屋』(ちくま文庫、2009年6月)
- 作者: 徳永康元
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/06/10
- メディア: 文庫
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何かにのめり込むということにおける、スケールの大きさ。「人」と「本」と「ことば」への関心の深さ。この三人の本を読むたびに、圧倒され、あこがれる。やりたいことを、徹底してやるのだ。そこに「コツ」や「ショートカット」は存在しない。
戦前にブダペストに留学し、戦争が本格化して、ぎりぎりのところでソ連経由で日本に戻る。そんな厳しい体験と、文章の穏やかな語り口。そのずれの背後にあるだろう人柄を想像しつつ、電車の中で少しずつ読んだ。少しずつ、がこの本には合っている気がする。