ピーパルク・フロイゲン『北のはてのイービク』(岩波少年文庫、2008年5月)
- 作者: ピーパルクフロイゲン,イングリッド・ヴァン・ニイマン,Pipaluk Freuchen,野村ひろし
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/05/16
- メディア: 単行本
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訳者解説によれば、作者フロイゲン(1918ー99)はデンマークの極地探検家の父と、グリーンランド出身のエスキモーの母との間に生まれた。ある時期までのエスキモーの生活の一片を描けたのは、その出自ゆえなのだろう。彼らのコミュニケーションのあり方はとてもユニークで興味深いが、それがこの物語の骨格を支えてもいる。
1960年代生まれならば、植村直己の『極北に駆ける』や『北極圏一万二千キロ』を思い出すのではないだろうか。この本、読み終わって、小学生の自分が学校の図書室で読んでいるというイメージが浮かんできた。そういうタイプの本だと思う。知識と物語が、読んだ子の深くしっかりと根付き、財産となる。
恩師と言うのもはばかられる、野村先生。スウェーデン語もおできになるのか!