ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

はてなダイアリーから移行。元は読書メモ、今はツイッターのログ置き場。

「PEN」誌2008年6月1日号(阪急コミュニケーションズ)

 「PEN」って、ときどき力のこもった特集を組む。去年の夏には世界のマンガ特集が評判になった。今回の特集は「美しい絵本」、これもなかなか読み応え・見応えあり。メインは洋書絵本。「大人の創造性を刺激する」と前置きがあるように、絵本の世界を大人に向けて紹介している。
 世界の絵本作家紹介では、まずはミヒャエル・ゾーヴァが登場。今、日本の大人に人気の絵本作家といえば、やはりこの人だろうか。奇妙に静止した世界。日本からは、荒井良二。なんたってリンドグレーン賞作家だし。チェコのルツィエ・ドボルジャコヴァーも素敵な絵だ。
 それから、仕掛け絵本(メッゲンドルファーからサブダまで)、ボローニャ国際児童図書展の紹介、ミッフィームーミンらキャラクターたち、世界の絵本美術館紹介(トロースドルフ絵本美術館、ベルリン国立図書館や軽井沢絵本の森、岡谷・八ヶ岳の小さな絵本美術館など)、世界の絵本ショップ紹介(残念ながらドイツは無し)、と続く。
 最後は、アートな人々20人が選んだ「私の好きな1冊」、復刻・復刊された絵本、編集部が選んだ10冊、と。
 束芋エドワード・ゴーリーを選んでる。塚本晋也がセンダックの『かいじゅうたちのいるところ』。伊賀大介というスタイリストの人が、長谷川集平の『はせがわくんきらいや』を選んでいた。これ、1976年刊で、版元のすばる書房の倒産などで絶版状態だったが、2003年に「復刊ドットコム」で復刊が決まり、現在はブッキングから出版されている。僕が持っているのは、すばる書房版の1979年8版。絵本ってすごいな、と感じた最初の本だった。