ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

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ようやく

前期の授業がぜんぶ終わった。今年も体力精神力ぎりぎりであった。すべての授業で準備怠りなくできたとはとても言い難い。
クラスそれぞれの、その都度の状況を把握しつつ、臨機応変に調整・工夫しつつ授業を進めていかないと、すぐに授業はイキが悪くなる。ナマモノなのだ。
あとは採点か・・・。
早く片づけて、ゆっくり本を読みたい。最近は特に小説をあまり読んでいない。
それと、本はコンスタントに買っているはずなのだが、部屋に置くと、そのまま消滅してしまうのが不思議。積み上がり、崩れ、積み直し、と繰り返しているうちに、どこかにもぐり込んでしまうらしい。
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マンガを2冊。
山岸涼子テレプシコーラ 第2部第4巻』。

ローラ・チャンは・・・。謎のまま次巻に続く。気になる。
山岸涼子の作品はたいていが残酷さをリアルに描いているけれど、バレエという世界の残酷さも相当なものだ。簡略化された絵のなかで、ここぞというときに、圧倒的な存在感を放つ姿が、顔が、ポーズが、描かれる。それにうっとりするとき、同時に登場人物たちを取り巻く残酷さをも我々は楽しんでいるのだ。


森下裕美大阪ハムレット 4』。

大阪ハムレット(4) (アクションコミックス)

大阪ハムレット(4) (アクションコミックス)

今回は大阪度が少し薄い。
「大阪」とか「下町」という言葉は、ひとのリアルな人生を取り出すためのマジック・ワードだ。疎外される悲しみも、マイノリティであることの苦しみも、生きる意味を少しでも見つけたときの喜びも、どこからか借りてきた「思想」や「モチーフ」など使うことなく、「オオサカ」という枠組みの中で、生き生きと描けてしまう。
もちろんそのためには文章なり絵柄なりが「オオサカ」にフィットしている必要がある。
見比べてみてはいないのだが(前の巻が行方不明)、描かれる線がだいぶ整理されて、「かわいい」系になっている気がする。読みやすいが、話のほうも「きれい」にまとまってしまわないかと、ちょっと心配。