ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

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月刊「言語」休刊

 少し大きめの本屋ならたいてい置いてあった大修館の月刊「言語」をあまり見かけなくなったなと思っていた。學燈社の「國文學」が今年の7月号で休刊になり、つぎはあれかな、と。今日町田のリブロでふと気になって手に取り、ぱらぱらとめくったところに「休刊のお知らせ」があって、ああ、やっぱり・・・。12月号で休刊、と。
 創刊は1972年とのこと。40年近く続いていたのだ。
 高校生のころに読み始め、一時は毎号のように買って読んでいた雑誌がなくなるのは、やはりさびしい。身近にあって気軽に手に取れて、言語学という学問へ、ことばの世界へと誘ってくれる雑誌だったのに。高校生や大学生の、文科系の学問へのとっかかりがどんどん消えていく。
 でも、そういう自分も最近はほとんど買ってなかったのだから、文句は言えない。
 「文化人類学」もそうだが、「言語学」も、「思想」なり「教養」なりの世界で第一線から退いてしまった印象だ。千野栄一池上嘉彦のように、名前を広く知られる学者は今ほとんどいないのでは。もちろん言語学という分野それ自体の展開とは、また別の問題ではあるのだが。
 そういえば、晶文社が文芸編集部門を閉じる、ということも聞いた。在庫の販売はとりあえず続くようだ。とりあえず、買いそびれていたイエイツの『世界劇場』をアマゾンで注文した。晶文社の本、よっぽど大きな本屋に行かないと(あるいは大きな本屋でも)目にしなくなっていたんだよな。既刊本の販売がつづきますように。