ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

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ひびのあれこれ

 金曜日、授業に行ったらでかい教室に学生がいっぱい。ふたクラス分のつもりで用意していったプリント100枚、で足りない! この人数で語学の授業が成立するのだろうか? 聞けば1年生の授業開始初日の1限目とのこと、ちょっと覗いてみよう的な学生が多いということであればいいのだが。みんな反応が良く生き生きしているのが救い。
 今年は授業の初回、ガイダンスの日に、ドイツの音楽(歌)を聞かせている。いちばん評判のいいのは、Silbermondの"Symphonie"だ。授業のあとかならず何人か学生がCDを見に来る。どこで買えますか、とか、ボーカルかわいい、とか。「ツタヤにありますか?」うーん、ツタヤにはないと思う・・・。
 移動の電車の中で、金井美恵子『目白雑録3』(朝日新聞出版、2009年4月)を読む。トラーは死んでしまったのか・・・。目の手術もしたのか・・・。北京オリンピックの話、モギケンのこと、などなど、夢中で読む。

目白雑録 3

目白雑録 3

 アラン・ロブ=グリエが死んだこと、それから学習院大学での映画評論家山田宏一公開講座を聞きに行ったこと、も書かれたこの本を授業のあいまに読み終わって、帰りに本屋によると、河出文庫の新刊としてロブ=グリエの『快楽の館』が平積みになっているのを発見。杉山二郎『遊民の系譜』とともに購入(そういえば先月は金井美恵子の『柔らかい土をふんで、』が河出文庫になっていた)。加えて雑誌「フリースタイル」が久しぶりに出ているのを見つけ(第8号、編集後記によると2年ぶり)、これも買う。特集は五十嵐大介いしかわじゅんがインタビューしている)と浅井愼平。この雑誌には、創刊号から山田宏一が「山田宏一の『映画教室』」という連載をしているのだ。青山学院大学習院大における講義をもとに書かれたもの、と。今回は「アメリカ映画の誕生」。
 買った雑誌を帰りの電車の、ドアの横の手すりにつかまって読んでいると降りる駅に近づいて、さて、と気がつくと足下に水たまりができている。お、と思って見回すが、どこからこの液体が来ているのかわからない。とっさに「サリン」を連想し、ちょうど開いたドアから急いで降りる。しばらくホームで様子を見るが、特に異常はないので家路についた。あの事件の時、ぼくは日本にいなかったのだった。