ネットの古本屋にて
「古本 海ねこ」、知る人ぞ知るネットの古本屋。
http://www.umi-neko.com/index.html
眺めていたら、「「月曜倶楽部」31号(2007年12月)目録への掲載分」というページに、野村泫先生の『決定版 完訳グリム童話集』(筑摩書房、1999〜2000年)全巻揃い、が出ていた。
出ていたのは「串田孫一 旧蔵」というコーナーで、「訳者についての新聞切り抜き(日付ほか串田の書き込み)」とある。
残念ながら、売約済みだ。
串田孫一が、そういうチェックまでして・・・すごいな、と思ったが、そういえば串田は東京外国語大学の教授だったから、野村先生とは同僚だった時期があったのかもしれない。有名な『アルプ』を創刊したのも外語大時代だったはず。
ついでにメモ:
串田孫一は父が三菱銀行初代会長の串田萬蔵で、小学校の時は、今の山の上ホテルがあるあたりに立っていたジョサイア・コンドル設計の家(関東大震災で焼失)から暁星に通っていた。
あるブログによると、その後1929年に串田萬蔵はやはりコンドル設計とされる(だが実際はことなる、とこのブログにある)樺山資紀伯爵の洋館を購入する。樺山伯爵の娘は白州正子である。そして戦争中は吉田茂が住んでいた、と。もちろん吉田健一も。白州正子と串田孫一、吉田健一は、時をずらしつつ同じ家に住んでいたのだ。この屋敷は戦争中に焼失。
http://kawausotei.cocolog-nifty.com/easy/2005/12/post_0963.html
串田孫一の息子は、俳優・演出家の串田和美。