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Jan Hillesheim『ビールを楽しむドイツ語』(三修社、2009年9月)

 三修社はちょっと変わった楽しげな語学参考書というか会話集を出しているけれど、これもそう。ゲーテ・インスティトゥートの講師が書いた、ビールに特化した会話・表現集である。

ビールを楽しむドイツ語

ビールを楽しむドイツ語

 第1章は「シーン別会話集」、2章はたくさんの種類のビールを簡単なドイツ語で説明している。ビールの味や色を語るための用語集も。3章がおもしろくて、ドイツでビールに関わる仕事をしている人たちの、短いインタビュー集。ここまではすべて、ドイツ語と日本語の対訳になっている。4章はビールにまつわる豆知識。
 こういうのはなかなか楽しくて良い。コクがある、なんていうのはvollmundigって言うのかー、とか、 サッカー場ではブンデスリーガの試合はビール売っているけど、UEFA主宰の試合ではノンアルコール以外のビールは売ってないのか、とか。
 インタビューのところに出ているビール好きのおじさんは、学生のころに2リットル入りのStiefel(長靴型のジョッキ)を3時間で7杯飲んだんだって。
 第2章のタイトルページに載せてあるホラティウス(ドイツ語式だとHoraz、ホラーツ)の詩がおもしろい。Wassertrinker、水ばかり飲んでるやつ、つまり酒嫌いな人間の詩などつまらんものだ、というのである。沓掛良彦先生を思い出した。