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レンブラント展に行った

国立西洋美術館で開かれている「レンブラント 光の探求/闇の誘惑」展は、おそらく非常に気合いのこもった、良い展覧会だった。版画作品が中心。
「おそらく」と言ったのは、版画の技法や同時代の絵画についてかなり知識がないと本当には楽しめないようだから。
同じ画像でステート(版)が違うもの、用いられた紙の異なるものが、比較できるように並べられている。画面自体はそう大きくないものが多いから、なんとなく見ているだけでは、なるほどふんふんすてきなどと思うだけで終わってしまう。レンブラントの圧倒的な描写力は味わえても、技法の工夫に見られる多彩さまではわからない。
カタログを買ってきて読むと、ああそういうことなのか、とはじめてわかるのだ。勉強してもういちど行きたい。行こう。
レンブラントが生まれたのが1606年、家康が江戸幕府を開いたのが1603年。出島と、オランダ。レンブラントは、エッチングの画面に自分の思うグラデーションをつけるため、和紙を使ってもいるのである。
モノクロの版画作品が並ぶなか、順路のまん中ほどに十数枚の油彩作品が置かれているのも、印象的だった。「書斎のミネルヴァ」など、実物は圧倒的だ。
6月12日まで。