ホンダヨンダメモ(はてなダイアリー版)

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3月11日は

 ぼくにとってはまず第一に、津波による死亡者・行方不明者2万人と、残された家族、友人知人たちを思う日であり、いまだ避難生活を余儀なくされている十数万人の人々、仕事を失いぎりぎりで生きている人びとを思う日。
 原発事故によって苦しんでいる人もたくさんいる。汚染によって住む場所、働く場所を失った人。原発が停止することによって財政基盤が崩壊しかねない自治体とそこに暮らす人々。
 ぼくができることはささやかな寄付と、そのような人々の存在こそを見据えて活動する方々や政治家を応援することくらいだ。
 震災以降、なにかを象徴として掲げる芸術、文学、演劇から距離を置きたい気持ちが消えない。少なくとも文学が扱う「政治」は、個人のささやかな生の営みのなかにこそ見出されるべきではないか、とも思う。あるいは、死者の声を聞き取ること、から。
 今日はまず、死者をこそ悼みたい。そして今日の日を報じる世界のメディアに、死者のことをこそ伝えて欲しい、死者のことを思って欲しい、と願う。